くろすけの芝居

 池袋の空洞というスタジオに行きました。
 (今回もカメラを忘れました)
 以前クチオくんの芝居を観たスペースです。
 壁は白いし、照明設備も音響機器も整っていないので、
 劇場とは言えないと思います。
 まさかここで2度目の観劇をするとは。
 PISTONS『夢見る喜世子レヴュー』作:小林涼太。
 太平洋戦争後の東京の街娼たちの群衆劇です。
 当時、アメリカ兵を相手にしていた娼婦が
 東京の街(有楽町とか六本木あたりだろうと思います)にたくさんいたらしいです。
 登場人物たちは、廃墟となった劇場を根城にしている7人の娼婦。
 喜世子は、その娼婦たちのカリスマです。
 時代が徐々に流れ、米軍の撤退も決まり、
 それぞれの娼婦たちがどう変化していくのかを描いた芝居でした。 
 ストーリーの概要がチラシにあったので、
 もしかして、くろすけを含めた女優さんたちが、
 スッポンポンで出てきたらどうしようと少しワクワクしていましたが、
 ちゃんと下着は上下とも身につけていました。 
 ストーリーは予想を上回るものではなかったです。
 でも楽しめました。
 破綻はしていないし、会話はしっかりしていました。
 女性3人の歌が良かったです。
 くろすけもソロを歌っていました。
 芝居を観ながら、新宿梁山泊の芝居と比較していました。
 新宿梁山泊は、どうしてあんなに泥臭かったんだろうと。
 どうしてあんなに背負ってきた人生を滲ませた民衆を描けたのだろうと。
 女たちはたくましいのにどこか妖艶な感じもありました。
 私は、唐組は観たことがないので、
 もしかして唐組はもっともっと民衆を描いていたのでしょうか。
 今回の女優が若すぎるからかもしれません。
 それとも逆に新宿梁山泊を観た頃の私が若かかったから、
 今以上に大人の色気を感じたからなのでしょうか。
 ときかく、今回娼婦たちの汚れた感じ、人生の年輪が感じられませんでした。
 後半過剰にトキ子が白塗りをしましたが、あれは横浜ローズを模したのでしょうか。
 台詞から時間経過は1年程度だったと思うので、
 どうしてそこまで白塗りしたのか見えてきませんでした。
 ヒロポン中毒を隠す表現だったのでしょうか。
 台本について。
 90分の芝居でしたが、芯がよく判らなかったです。
 だから途中で不安になりました。
 芝居がどこに向かおうとしているのか見えてこなかったからです。
 特に、喜世子がいなくなってから。
 最初から最後まで永田を語り部にした方がよかったのではないかと思いました。
 途中から永田が出なかった時間が長かったので。
 なので、永田がキヨ子を探す物語でも、
 トキ子が壊れていく物語でもなかったように見えました。
 また、その他の街娼たちの過去をもう少し描かないととも思いました。
 台本の基本的な技術として、
 もう少し役名で呼び合ってくれないと誰が誰だか判らなかったです。
 最後のシーンでカヅ子が円陣に加わるのは変でした。
 音楽に60年代のロックを使うのも変だと思います。
 制作について。
 パンフレットの表紙が劇団名というのはどうでしょう。
 作品名が、役者?のコメントの中にしか記載されていません。
 でも、空洞でこんなにしっかりした芝居が観れると思っていませんでした。
 スズナリで観たい芝居でした。

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by kawagoenishi | 2016-10-02 21:07 | 演劇 | Comments(0)

元?高校の演劇部の顧問のほぼ日記です。